黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



公園の近くにベンツ発見。


あ、純だ……


「乗れ」

「うん」


ベンツに乗り込むと、いつもの運転手さん。


そういえば……この運転手は雇っているのだろうか……?


あたしはどうでもいい疑問にひとり考えていた。


「今日、走りに行く」

「……えっ?」

「今日は特別な日だからな」


純の表情はよく見えなかったからわからないが、たぶん何か企んでいるようだった。


……?