黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



化粧して、髪巻いて……

メールを速読。


【早く来いよ】

【結奈?何してんの?玲奈もぉ行くよ!!】

【学校サボる気!?】


などと、たくさんのメールがきていた。


怒られる……まぢで……


ハァ……


あたしは玄関のドアを開けた。


「……∑!!」

「……おせぇ。いつまで待たせる気だ」

「……純、なんで……」

「早く乗れ」


あたしは嬉しくて急いでバイクに跨った。