黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



「せっかく話に誘ったのに逃げちゃうし」

「ごめん……」


健は口を膨らまして言う。

すると裕也が頬をつっついて遊んでいた。


「も、やめろってー」

「だって面白いし」


裕也と健って、仲良しだよなぁ……


「そえば拓磨は?」

「俺は知らねぇけど」

「あっ、拓磨なら帰った!!」


健は思い出したように言った。


「なんで?」

「兄弟がどーのこーのって」

「ふーん」


拓磨、あんなに無口に兄弟がいるとは……ちょー意外。