「「それは…」」
裕也と健が純を見る。
「俺の姉貴」
「……純のお姉さん?」
「あぁ」
「なんで純のお姉さんが?」
「俺の姉貴、男運0だからいっつも浮気相手で……そん時は桜山の副総長、隼人(はやと)の浮気相手。
で、その隼人が『南結奈が次のターゲットだな』って電話してるのを俺の姉貴が聴いたらしいんだよ」
「それで?」
「俺の姉貴は結奈の前の高校に通ってたから結奈を知ってた。そして可愛がってた。だから俺に頼んできたんだ」
「あたしを可愛がってた人?」
「そう。本名陸田 杏(りくた あん)レディースのかぐや姫では京香って呼ばれてる」
あー、前に言ってた京香って純のお姉さんだったんだぁ……
ん?杏……?
「えっ?杏?あの吹奏楽部の杏先パイ!?」
「あぁ。あの吹奏楽部の杏先パイ」
「うっそ〜っ!?杏先パイレディースなの!?」
がっかり……

