黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



「おっちょっ……おまえ……」

「あ、ごめん。ついつい嬉しくって////」


あたしはぺろっと舌を出した。


「そうそう。今日、純いきなりコンビニでポテチ選んでたら……『結奈にはポテチじゃなくて“じゃがりこ”だ』とか言いだして、それ買ってきたんだよ」

「そうなの〜?昨日のこと覚えてたんだね!!純まぢありがとーっ♪」


そう、それはつい昨日のこと。


―帰りのベンツの中で―


「あたしね、屋上で食べるポテチあんま好きじゃないんだ。別に嫌いじゃないから買ってきてくれたら喜んで食べるけど……
やっぱ、あたしのだぁいすきな“じゃがりこ”が食べたいな♪」

「……なら買ってきてやる」

「ほんとー?」

「あぁ」

「やった♪」


なーんて会話。


まさかほんとに買ってきてくれるなんて思わなくて……かなりびっくり。


びっくりだけど、嬉しいな♪