黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



黙って立ち上がった健は昨日、あたしを送ってくれた下っぱくんを連れて来た。


「こいつ、昨日ちゃんと結奈を守らなかったから……お仕置き必要だと思わない?」


あの見た目は可愛い健が……

悪魔の微笑みで言った。


もちろん、下っぱくんの顔は顔面蒼白。


そりゃ、怖いよね〜。


「ほら、結奈やれ」

「は?」


裕也は面白そうにして言ってくる。


まぢで言ってんの……?


ありえないっ!!