黒アゲハ Ⅰ -小さな宝物- 【完】



「どうして復讐する」

「さぁね、知りたいなら調べるんだな」


そう言って純を殴る高峰亜蘭。

純も殴り返す。


──バコッ

──ドスッ



高峰亜蘭を見ていると、なぜだかイライラが倍増する。


それは玲奈のこと、そしてあたしに復讐するハズなのに全くあたしと関係ない人達を傷つけていることに。


純はあたしじゃないのに……
純はあたしを守ってくれているだけなのに……

龍神としてあたしの代わりになって闘ってくれている。


そう思ったとたん、あたしの体は動いた。