謝罪人 Kyouko スピンオフ小説

「今回の食品偽装の件は、あなたのおかげもあって、たいした業績不振にはならなかった。でも、前年度から業績不振は続いています。このままでは、我が社の倒産も時間の問題です。そんな時、『ロック製菓』からの合併の話しが持ち上がったです」


「・・・・・・」

「その『ロック製菓』の社長令嬢が営業企画部に入社してもらうことが、我が社にとって、どんな意味があるのか、あなたにもわかるはずだ」

専務は、拓也をじっと見つめながら言った。
その目には力強さがある。