謝罪人 Kyouko スピンオフ小説

「どうしてですか? 」
拓也は、専務の言葉に納得できなかった。

「無理やり解雇したそうじゃないですか。取引先の社長さんの娘さんを、彼女のポストに置くかわりに、一生懸命に仕事をしてきた人間を、どうして簡単に辞めさせることができるんですか? 」
拓也は反論するように言った。

「あなたと緑山君とは、どういうご関係なんでしょうか? 」

「どういう関係って・・・・・・・」
拓也は返事に困った。

「どういう関係にしろ、私から一言、言わせてもらいたいことがあります」
専務は渋い表情になった。