でも、好きになってはいけない・・・

なぜなら・・・

こいつは、俺に殺されるんだから。

俺は、約1時間車を走らせた。

その間ずっと無言。

そして、目的地に着いた。

もちろん・・・

誰もいない場所。

俺は、華凛に降りるように行った。

そして、華凛が車から降りたとき

「今から、楽にしてやる」

と俺は、言った。

そして、拳銃を向けた。

「えっ?」

と華凛は言い、涙を流した。

華凛の声はすごくきれいだった。

俺は、びっくりした。

今から、こいつを殺さないといけないのに・・・

殺せない・・・

手が・・・

動かない・・・

「殺し屋さん・・・」

「拓馬でいい」

と俺が言うと。

「拓馬さん・・・私・・・私しにたくない」

はっきりとした、綺麗な声で俺に言った。

俺は・・・

俺は、やっぱりこいつを殺せない。

華凛は必死になって死にたくないと訴えた。

俺は、裏会社では、最強の殺し屋と言われた。

なのに・・・

なぜか、こいつをころせない。

なぜだ?

早く依頼をこなしたいのに・・・

こいつを打てない。

「生きたいか」

俺は聞いた。

「生きたいです」

華凛は言った。