ビター・ビター・チョコレート

俺は、恐る恐る電話に出る。



「も……もしもし……」



声が上ずった。



『よお、坊や』



卓真の口調は、重くて怒っているようだ。




『ちびっ子と話したぜ』



「美琴……と?」




『大体、何が起きたかは杏奈から聞いてる。お前なー、俺の彼女にトラウマになるようなモン、見せてんじゃねーよ』



……杏奈にも悪い事をした。



卓真の彼女。でも、俺にとっても、大事な友人だ。





「ごめん……」



謝って済む問題じゃないけど……俺は、心から反省をしていた。




『ちびっ子はさー……もう慧人から卒業したいんだとよ』



「え?」




『あんなにちっこいのに、頑張るじゃねーか。お前は家でウジウジ引きこもりやがって。一体、何してんだよ?』




慧人を卒業したい……。