携帯に着信がはいる。



その着信の名前を確認して胸がざわついた。



莉玖からだった。



ベッドから手を伸ばして、恐る恐るボタンを押す。





聞こえてきた声は、たった1週間ぶりなのに懐かしい声だった。




『美琴、学校来てないの?』



「うん。ちょっと体調崩してて……」




『そう。あのね……また、会えるかな?』



信じられない一言だった。



嘘……と、また涙が出てきた。



『……ごめん、泣いてる?』



ゴシゴシと目を擦る。



「う、ううん。大丈夫」





相変わらず、莉玖の口調は優しい。