何時間こうしていたかは分からないが、妻が目を覚ました。
「おい!大丈夫か?!」
私はナースコールを押し、目線を妻に戻した。
「……………………」
妻は産まれたての子供の様にボーっとした後、私を見てこう言う。
「……誰ですか?」
どう答えていいか分からない。
私は生きていく中で妻に「あなたは誰だ」と聞かれるなど、予想していなかったのだから。
「君の夫だ」と言うべきなのか
「私の事が分からないのか?」と言うべきなのか……
私は途方に暮れる。
病室の扉が開き周りが慌ただしくしている。
私はその中で取り残されながらも先ほど妻の言った言葉が頭の中をグルグルと駆け巡っていた。
本当に記憶のない妻を目の前にして途方に暮れるだけの私。
医者に言われたので、記憶がないと分かっていたのに妻の言葉でやっと現実だと実感した。
涙は出ない。
溜め息も出ない。
ただ私は妻の横顔を見つめていた。
「おい!大丈夫か?!」
私はナースコールを押し、目線を妻に戻した。
「……………………」
妻は産まれたての子供の様にボーっとした後、私を見てこう言う。
「……誰ですか?」
どう答えていいか分からない。
私は生きていく中で妻に「あなたは誰だ」と聞かれるなど、予想していなかったのだから。
「君の夫だ」と言うべきなのか
「私の事が分からないのか?」と言うべきなのか……
私は途方に暮れる。
病室の扉が開き周りが慌ただしくしている。
私はその中で取り残されながらも先ほど妻の言った言葉が頭の中をグルグルと駆け巡っていた。
本当に記憶のない妻を目の前にして途方に暮れるだけの私。
医者に言われたので、記憶がないと分かっていたのに妻の言葉でやっと現実だと実感した。
涙は出ない。
溜め息も出ない。
ただ私は妻の横顔を見つめていた。



