そんな時だった。 秒針の音だけが響いていた静寂を装う部屋に、着信音が世話しなく鳴り響いた。 「っ!!!!」 突然の不規則な音程に私は躯を跳ねらせた。 私は携帯を素早く取りディスプレイを確認した。 【仁美君】 絶対に、もう連絡なんて来ないと思ってた。 「仁美君……から…」 私は受信ボックスを開きメールの内容を確認した。 ボタンを押す指が何故か震えた。