どうして自分がこんなにも思い詰める事があったのか。 全てが南の言葉によって解放された。 まるで悪い魔法が解けるように。 「ま、家帰ってやり方見つけ出せばいいよ。蒲田流の」 「…そうだね。南ありがとう」 素直に出た言葉を南は『熱あんの?』なんて酷い事を言った。 私達はゲラゲラと笑い合いながらふざけあった。 心は穏やかだった。