優しい声

きっとあの時から、

『絵本大好き』

って教えてくれてたのかもしれない…。

そして、しつこいくらいに読んでいた私の声を覚えているのかもしれない。

「俺らも寝るぞ」

隣の健吾に引き寄せられた身体は、引きずられるように二人の寝室へ。

ベッドに入った途端に抱き寄せられて、シャツを脱がされて…

「健吾…?」

「言ったろ?桜は柚が育てて、柚は俺が育てるって。
俺の好みの身体に育てて離さないからな…」

「…なんだかやらしいよ」

くすくす笑いながらも、健吾の動きに応えてしまう身体が…嬉しい。

「健吾の好みの身体って…どんなの…?」

熱く沸き上がってくる心地よさに気が遠くなりそうになる…。

「ん…?俺の好きな身体は唯一俺だけに反応するこの身体…」

「…っあ…けん…あぁ…」

ぐっと突き上げられた突然の衝撃に、大きな声をあげながら…

真っ白になった。