そして

気付けば朝になっていた。


寝たような寝てないような微妙な感覚の中 体を起こすと



「……」



真横に純が寝ていた。



こっち側に顔を向けて 気持ち良さそうに寝息をたてている



び…びっくりした…っ



どくどくする心臓を押さえながらも
純の顔から目が離せない。


…思い出す、昨夜の会話



“もう大丈夫”



純はそう言ったけど
あれは本当なんだろうか


何週間も監禁されてたのにそんなすぐに和解なんて出来るの?



…純…


一人で抱え込んでるのは純の方じゃないの…?






「…んー…亜紀…おはよ」


さくらがおもむろに起き上がり 私は純から彼女に視線を変えた。





それから建斗が起きて
純が起きて

建斗が作った朝ご飯をご馳走になって


さくらと純と私は
それぞれ家に帰った。



それから大晦日にお正月にと慌ただしい日々が過ぎ

結局クリスマス以来
皆と会えたのは冬休みが明けてからだった。