「待て!」


気が付けばあたしは、ただひたすらに山に向かって走っていた。

何がどうなっているのか、もう本当に訳が分からない。

侍のような男。
変な喋り方。
身分だどうのこうの。

そして―


「京って何よぉオっ(泣)」


京って、昔の京都の事!?

いや、だとしたら今あたしはその京にいるって事!?

有り得ない有り得ない有り得ない…ッ!

あたしはただ桃花と蛍見に来てただけなのにィイ~!!(泣)


「止まるのだ!」