海沿いの道は、海水浴帰りの車で渋滞していた。 海岸と平行するように国道と電車が走るこの街は、観光スポットとしても賑わう有名な場所だ。 時速40kmでノロノロと走る間に、視界に広がる碧い海を眺めた。 水面(みなも)に映った太陽の光がキラキラと輝いている。 いくつもの光の渦を浮かべながら。 まるで宝石のようだった。 この街に越してきて、7年。 謙のいる地元を去って、7年。 あたしは、たったひとりでこの街に移り住んだんだ。