センチメンタル自販機

「それは告白かい、後輩ちゃん?」

「告白して…………ってぇ! 違いますっ! 断じて違います! 神に誓って違います!」

「ず、随分と力強いね」

「大体、雨が降っても先輩がいるから大丈夫ってだけで告白になり得ますか! イナバの物置は百人乗っても大丈夫なんですよっ!」

「あー、それはちょっと話が違うんじゃ」

「大丈夫なんですよぉっ!!」

「い、イエスイエス」

「なんでそこでキリストさんが出てくるんですかっ! 今! あたしは! イナバ物置の話をですねっ! 先輩はちっともあたしの話を聞いてませんっ」

「…………それは君も同じだと」

「あーもうっ、あぁ言えばこう言う!」

「ふぉ、Forever are you」

「せーんーぱーいーっ!?」

「ご、ごめんなさっ…………────ぁ」


微かに感じる、今までとは別の空気。

何かに気づいたように空を見上げる先輩に釣られ、あたしも上空へと目を向ける。

一面に広がるのは、大した面白みも無い灰色の雲。

その雲がとても近くに感じるのは、こんな天気だからなんだと思った。