ほら、笑って笑って



「ユイちゃん、何がごめんなの?この前、俺に義兄との不倫話をした事?それとも、さっきのキスシーンの事?」



その素敵な顔に極上の笑顔。
なのに、背筋が凍り付きそうな台詞。



私って、本当おバカ。


ときめきを感じていた自分が情けなくなる。


怒ってるに決まってるじゃない。

社長の弟さんだもの。

だから常務との話をした時、あんなに冷たかったんだ。


そりゃそうだよ。


私、最低だ。




「……ユイちゃん?」



かなりの勢いで落ち込む私を心配したのか、優しく名前を呼ばれた。



「…は、はい。……すみ……ません。」



どうしよう。

視界が歪む。


私が悪いのに、ハヤトさんは悪くないのに。


だけど、溢れ出した涙は止まってくれない。