ほら、笑って笑って


どうしよう

どうしよう


この人社長の弟だったんだ。


動揺して心臓がバクバクいっている。




そして彼は、社長室を出てからも私の手を掴んだまま歩き続けている。




「…あ、あの…」


とにかく謝らなくちゃ!

そう思ったから、勇気を振り絞り声をかけた。



すると彼はピタッと立ち止まり振り返る。


「何?」


その表情からは感情が読み取れない。

ただ真っすぐに私を見ている。




「すみませんでした!」


なんだかとても怖くなって、とにかく頭を下げて謝った。


謝って許して貰える事じゃないだろうけど、でも、それでも謝らなくちゃ!!