はぁ、はぁ、はぁ、

い、息が切れる…


でも長い廊下を走り、階段を駆け下りて玄関に向かう。



大きくて重厚な玄関扉を開けた時には、

もう、


紘夜の車が遠くに、見えた。




静かに降りしきる雨の中、

なんとなく嫌な予感がして、

しばらく、その場から



動けなかった。