「紘夜っ、どこ行くの!?」

「飯いいや、仕事思い出した」

「ちょ、ちょっと、紘夜!」



私の声に振り向きもせず、
紘夜は、扉の向こうへ行ってしまった。




甘い、煙草の匂いだけを


残して。