思い浮かべるだけで、こんな感情になる。 ーーあぁ……そうだな。 戻らないとな。 実織のもとへ。 あいつは 『じゃあ離さないで』 『一緒に行こう』 と、この俺に言ってくれた。 闇に沈んでいた俺に、光を与えてくれた。 枯れた俺の心に、花を咲かせてくれた。 その実織を哀しませることはしたくない。 俺のそばから実織がいなくなるなんて、 耐えられない。 『もう離さない』 そう、俺は実織に告げた。 その言葉を違えるわけにはいかない。