ガッ!

樹の幹に突き刺さる、サバイバルナイフ。


その音を合図に、

あらゆるものが、動いた。



私を背に庇うように、
緋刃の前に立ちふさがる、紘夜。

緋刃がジャケット左側から銃を取り出し構えようとした、
瞬間、

ガン!

紘夜の鋭い回し蹴りが、
緋刃の腕ごと銃を捕らえた。


「ーーっく」

ザザッーー

草むらに弾け飛ぶ、緋刃の銃。


私が緋刃の銃を目で追った時には、
二人とも次の行動に出ていた。


緋刃は腰に差し込んでいたもう一つの銃を抜く。

紘夜は回し蹴りを繰り出したその勢いのまま、
私が手に持っていた紘夜の銃を奪うように取る。


そして、流れるような二人の動きが、



重なり、