† ー実織ー † 自分でも驚いた。 でも、 カラダが、動いた。 このまま、前のように紘夜を困らせるだけにはなりたくない。 このまま、前のようにこの男の言いなりになりたくない。 そう思ったら、 緋刃の足より前に、 私の足が、 出た。 一瞬、 止まった緋刃の動き。 今だ! そう思って、 緋刃の腕から下にすり抜け、紘夜の銃を拾い上げた。 その時、 ツ、 と、首筋に痛みが走ったが、構わない。 私は、 紘夜のもとへと、走り出した。