「紘夜の大事にする女が、
どの程度なのか、試したの」
顎を少しあげ、
私を見下ろすような視線を向ける夕綺さん。
その表情は、緋刃に似ていた。
ゾクッと、した。
「た、めすって……?だって、紘夜を助けてくれたんじゃ……?」
飲まれそうな威圧感に耐えながら、わずかな望みを口にすると、
「助ける?まさか」
あははっ、
とおかしそうに笑い、
そして、
「あんなとこで紘夜が死んだら、誰が真影の闇を背負うのよ」
宿る、鋭い光。
「紘夜に死なれたら困るってだけ。
紘夜には真影の〝紅い闇〟をすべて消してもらわないと、面倒なのよ」
わずかな望みを打ち砕く、言葉。
背中を、冷たい汗が伝う。



