冷たい雨に咲く紅い花【前篇】


「どうした、聞かないのか?」

「ーーえ?」

突然、
紘夜から話をふられ、驚いた。


「聞くって、なに、が?」

たくさんあり過ぎて、どれのことか、
わからないんだけど……


「急に退院して、カラダは平気なのか?
どうして、封も開けない封筒を捨てたのか?

あの赤い髪の〝緋刃〟という男は誰なのか?
ーーとか、」


うん、
その全部、なんだけど。。。

当てはまり過ぎていて、なんて答えたらいいのか、言葉に詰まると、


「〝どうして?なんで?〟がお前の口癖だろ」

「そっ、そんなことーー」


ない。
とは言い切れない、かも。

確かに、そんな風によく聞いていたっけ。


その度に
〝俺の詮索はするな。一生帰れなくなるぞ〟
って、言われていた。


でも、今はそんな脅し文句はきかない。


だって、
私は紘夜と一緒にいたいんだから。