見慣れた、車の天井。
馴染みのある匂い。

「……俺の、車?」


気付き、
視線だけを窓の外に向けると、

暗い闇。



雨は、
あがったのか?

いつの間にーー


それさえも上手く思い出せない。


「ーーッ、実織!」


そうだ、実織、
実織はーー!


ヤバい、

そう思い、上手く動かないカラダを引きずるように車のドアに手をかけた、


その時、