「……ごめん…、紘夜…」 ひとこと、声にした途端、 ひと雫、 頬を流れてしまった、涙。 驚いたような、紘夜の表情。 その紘夜と目線が重なった、 その時、 「そんなに、コーヤが大事か」 赤髪の男が私の顎を グイッ、 と持ち上げ、鋭い視線を私に突き刺す。 「そういうの、メチャメチャに壊してやりたくなる」 そう、 重く低い声がした、 途端、 男の口が、 私の口を、 塞いだ。