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「紘夜!紘夜ーー!!」

「うるせぇ!それ以上騒ぐと、ここで殺すぞ」


ガン!
と紘夜の銃を蹴り飛ばし、

赤髪の男が叫ぶ。


ガララララーー……パシャ、


紘夜の銃は

重く鈍い音をたて、
雨の上がった水溜まりの中を、

路地裏の奥へと、
遠く、
転がっていった。



血だらけの紘夜と私を、路地裏に止めてある大きな車に無理矢理連れて行こうとする。


「いいか?ひとつ騒ぐごとに、コーヤの手足撃ち抜くからな」


ヒジンという赤髪の男が私の手首を掴み、
重く心をえぐるような声で凄む。