その様を眺めながら、 俺は意識を保とうと、必死だった。 滴る、冷たい雫。 それが雨なのか、流れる汗なのか、 分からないほど、 もう、すでに意識は消えそうだった。 が、 次の瞬間、 飛び込んできた声に、 一瞬で 意識が呼び覚まされた。 「紘夜!」