冷たい雨に咲く紅い花【前篇】



「…待て、紘…夜?
真影、紘夜?」


確かめるように、紘夜の名を口にする、ジュン兄。



あれ?

ジュン、兄…?


表情が、だんだん変わるジュン兄を、私は覗き込んだ。

すると、



「真影!真影紘夜か !?」


驚いたように、ジュン兄が声にする。


「え?」


紘夜と私の声が重なった。