「やばい」 「え?」 「このまま実織を帰したくなくなった」 甘く囁く、低い声。 近づく、紘夜の吐息。 引き寄せられる様に、私も紘夜の頬に触れる。 重なる、唇。 一つになる、吐息。 何度も、 何度も、 呼び合う、名。 交わす口づけ。 背中に回された紘夜の腕が、強く私を抱きしめる。 うん、 私も、もう、 離れたくないよ、紘夜。