「紘夜、が?どうかしたんですか!?」 「いえ…何も。いつも通り、…元の紘夜様に戻られました」 元の、 紘夜? 「人を必要以上に近づけず、何かを一人で抱え、 …どこかツラそうで…。 そんな元の紘夜様に、戻られました」 そう告げる静音さんが、 悲しそうで、 ツラそうだった。 「紘夜…元気じゃ、ないの?」 震える、声。 紘夜の名を口にするだけで、 それだけで、 こんなにもーー……