「実織…!? なんか、あったのか?」 「…何でもない、何でもないよ。ジュン兄…」 疲れたから、 と、ジュン兄の前から逃れる様に階段を駆け上がって、自分の部屋に入った。 懐かしい、自分の部屋。 あんなに、 あんなに 待ち望んだ自分の家なのに、 どうして、 どうして こんな気持ちなの? どうして、 涙が止まらないの?