冷たい雨に咲く紅い花【前篇】



ガウン!!
 ガウンッ、ガウン!


耳に痛いくらいの衝撃ーー



聞こえたと思ったら、



私の体は、

紘夜に軽々と抱えられていた。





白いショールが

肌から離れ、




ふわりと

舞い落ちた。