「とてもお似合いですよ。実織様」

「え、そっそうかな?なんかやっぱり照れるけど…」


私は、静音さんに撫子色のドレスを着せられ、部屋で髪を結い上げてもらっていた。



「なんか、緊張してきたかも…」

「大丈夫ですよ。紘夜様がついてます。
実織様の不安は、紘夜様が拭い去って下さいます」


静音さん……

紘夜のこと本当に尊敬して、信頼してるんだな…



思うと、胸が痛んだ。

私は掌を見つめ、



ぎゅっ、
と、握りしめた。