「…ぶ、くっ、くくく……」


火で少し赤くなった掌と、
角にぶつけて赤くなった手の甲を見て、


思わず、笑ってしまった。





今までとは違う、情けない笑いじゃない。 



何がおかしいのかよく分からなかったが、
なんだかおかしくて、




一人で窓の外と自分の掌を見て、俺は笑っていた。