「ーっ!」

あまりの衝撃に、声が出ない。


どうしようっ!?
とんでもない車に乗っちゃった!!

まさか、
まさかっー…
車に乗せたのも、私を殺すためにー…!?

どうしよう、どうしようー!!
ジュン兄ー!!

ガタガタと体が震え、背中を、冷たい汗が流れる。


「そう、警戒すんな。何も、キミを殺そうってんじゃない」

男は前を向いたまま、平然と話す。

その言葉に、
私は、固まり震えていた体が、緩むのを感じた。


「…ホント、に…?」
「ああ、本当だ」

じゃあ、
「じゃあ…どうして、私を車に乗せてくれたん、ですか…?」