「なーんだ。そこまで知ってんですか」



凄いなーどうやって調べたんだろ。


てゆうか、プライバシーの侵害じゃねぇ?


ま、いいけどねー。



「そうですよ。僕は一年のときに数回試合に出ただけで、その後試合には出てません。いや、出られませんでしたよ?だからって、別にそんなことはどうでもいいんですよ。でも、そのことを他人にとやかく言われたくはないんです。てゆうか、推薦なんてこっちだって驚いてたんですよ。何で僕がもらえたかなんて知るわけないでしょ」




そう言いながら、ズボンをパンパンッと払って立ち上がる。



そして、スッと眼鏡を取り、邪魔な前髪をかきあげる。


「許せないのは分かりますよ先輩。だから、僕に危害を与えようとしてくれたってかまわない。ただ、雫には手ぇ出さないで下さいよ。」



「なっ!」


「あ、それと・・危害加えるにあたって一つ」


「な、によ!!!」


やっぱこの人気ぃ強いな。


「自分が怪我しない程度に・・ね?」


そう言いながら、僕を階段から突き落としたときに、転んだであろう膝にバンソコウを張り、驚いている先輩・・って勝手に言ったけど、多分そうだよね?うん。

まぁ、とにかくその先輩にニコリと笑ってその女の集団を潜り抜けて困惑している雫の元まで行く。