蒼空の向うへ

「(わぁ・・痛そう)」


そんな有志を見て、一人心中で哀れんでいる心であった。




「・・っ。啓てめぇ・・!」



「わっ、怒らないでよ!」



思い切り睨みつける有志を軽く流す啓太。



「チッ・・」


そんな啓太に舌打ちしてから、啓太がタックルしてきた部分を撫でながら試合へと目を写す。



コート上には、確かに先ほどの試合まで見なかった小さい背中がそこにある。


ここに居るのは全員が170cm以上の野郎ばかりだ。

可愛い顔をしている啓太でさえ、172cmある。


だが、あの空とかいうやつは確実に170ない。


ぶっちゃけ160あるのかも不思議だ。