蒼空の向うへ

-2年side-


「あぁぁぁあ!!!!」


寝ぼけ半分だった啓太が突然ガバッと勢いよく立ち上がった。



「うをっビビッた!」


すぐ隣にいた皇がビクッと体を揺らした。


「啓、うるさいよ?」


そんな啓太に黒い笑顔を向けた心。


「空君だぁぁぁぁ!!!」


だけど、そんな心の言葉オールスルーで、ぴょんぴょん跳ねて騒ぐ啓太。


「おぉ!!ついにお出ましか!」

そんな啓太に便乗するように皇も騒ぎ出す。


「うるせぇ・・」

そんな二人に有志が不機嫌な声を上げる。


「啓太、皇、分かったから静かにしようぜ」

二人の襟をつかんで止めた疾風。傍から見れば、猫の襟首をつかんでいるようにも見えたらしい。