真璃亜の文章は、 僕の琴線に触れるような 透明な響きがあった。 行間から 清楚なさみしさが 漂っていた。 霧にひっそりぬれたような、 冷やりとしたさみしさ。 そのさみしさは、 真璃亜の手紙から抜け出して、 この部屋いっぱいに 広がって香った。 僕は呆然と目を開き、 冷たいコンクリートの壁に もたれながら鉄格子を見上げ、 宙に浮かぶ 真璃亜の香りの端を探した。