日頃の疲れか、私は知らない内に眠っていた・・・

シクシク


気付くと母が座っていた。
車で二時間はかかるはずなのに、どれだけ急いできたの?

「なんで泣いてるの?」

「・・・」



「一週間・・・」


「一週間だって・・・」

「何が?」


「あと一週間・・・」

「一週間も入院するの?学校どうしよう!」

「・・・」


「お願いだから、安静にしてちょうだい。でないと・・・一週間もたないかも・・・」



えっ?もたないって?

「余命一週間って事?」


「お母さんが丈夫に産まなかったから・・・お母さんが、代わりに・・・」

そう言って、母は私の手を握って泣き続けた。

私は理解するまで時間がかかった。


一週間・・・一週間・・・一週間・・・

何をしよう?学校どうしよう?どうやって死ぬんだろう・・・
まるで他人事の様に落ち着いて考えていた。
「駐車場に泊まるから、何かあったらすぐ来るから。」

父は顔を見せなかった。後から聞いた話では、泣き続けてパニックになり、車から降りれなかったらしい。

消灯時間になった。
電気を消した。



暗闇・・・


涙が溢れた。止まらなかった。どうして泣いているのか、自分でも分からなかった。

何も考えられなくなってしまった。

私の病気は、~特発性血小板減少性紫斑病~出血が止まらない病気。ちょっとの刺激で出血する。指輪の後や、パンツの後もすぐ紫色のアザになる。


体の中でも出血がおきる可能性があり、死に至る。


大量の薬と、毎日の検査。

自覚症状は無いのに絶対安静を強いられていた。