それが公にならずに、未然に防ぐことが出来た大きな理由が三つあった。

 少年に信頼させウイルスを打つ役目だった青年は、自分のした事の重大さと間違いに気付き、試行錯誤しながらも、製薬会社で一人の協力者を得た。


 そしてその協力者は依頼の重大性、人の命を優先する事を理解している元傭兵だった。

 何よりの幸運は、その後を頼んだ一人の現役傭兵。
“素晴らしき傭兵”と言われいるようで‘信頼’という言葉がよく似合う小柄な青年だった。

 
 全てが偶然なのか必然なのか? それらは重なり、一つの最善の結果にたどり着いた。
 
 そしてウイルスを打った青年は、打たれた戦争孤児を引き取ることを、二人の協力者の前で決意をした。


 それは、メディアの噂とは程遠く、一つも予測できてはいない事実。


“一人の傭兵が関わった事で、善を導き悪を裁いた”という事実……