それを見た女はウシシと笑った。


パンツを見せながら笑っていた。

まだ金ダライがグアングアンと揺れていたので

金だらい、パンツ、金だらい、パンツと見え。

それにあわせて目をパチパチとさせると

タイミングによってはずっとパンツであり

タイミングによってはずっと金ダライなのであった。

走る車のホイールが逆に回ってるように見える現象がある。

それが何現象だったのかが、今この瞬間にはパッとは思い出せないし、この今、目の前の現象が、はたしでそうであるかというとそれは少し違うのかななんて思いながら男は目をパチパチとさせ続けた。

パンツに興味があるわけではない。

世間一般的に男はパンツを見たがるし、普段の生活の中で男が女のパンツを見るという事は大変貴重な出来事であるという共通認識に踊らされているだけなのかもしれない。

ただ、その共通認識こそが、実は幸せのカタチなのかもしれない。

値打ちなんて元々ない。

同じ意味で、幸せというモノは共通認識で存在するんだ。

みんなでつくるものなんだ。

この小説と呼んでいいのかわるいのか疑問だが、今読んでいるものがおもしろいかどうかは、俺一人の力ではどうすることも出来ない。

多くの人がおもしろがれば、それがおもしろいというスタンダードになる。ただそれだけのことだ。


1人が面白いと言うだけでは世界は変わらない。

ただ、俺にとっての世界は君のすべてだとするのなら

だとしたら

君が宇宙だということになる。


宇宙は俺に甘い。