朝、ミコトは夢から目が覚めると頭の中でさっきの言葉がよぎる
「何だろう…さっきの夢は」今まで見た夢でもあまり気にすることはないのだが、さっき見た夢は今までとは違いやけにリアルだった。でも、もうすぐそんな考えをしなくなるだろう。
服に着替えリビングに行くとミコトの叔父夫婦がいた。
ミコトの両親はミコトが小さいときに交通事故て他界してしまって一人ぼっちになったミコトは唯一の親戚である叔父夫婦へ引き取られた。
叔父夫婦の評判は近所からも良く、幸せな暮らしだろうと思っている、しかし実際は、
「お……お早う御座います」「「……」」
近所の評判とはうって替わりあまりにも変わりようだ。
ミコトが引き取られてからこの家には家族というものが存在しなかった。
むしろミコトは叔父夫婦から暴力を受け体のいたる所に傷跡が絶えなかった。
今となってはミコトがいない存在のように顔を見ることも声をかくることもない。
そのまま外へ出てあてもなくミコトは歩き出していった。
ミコトは、年齢でいったら17歳で今の時間帯では学校にいるのだが、定時制の学校なため昼間に行くことはない。