ひまわりの黄色 鮮明な黄色 背高なひまわり 「凄い…黄色…」 「やろ?」 繋いだ手。 一生忘れることの出来ない風景…。 「来年も、再来年も、ずっと、二人で見に来ーな?」 幸谷君の少し掠れた低い声に頷いた。 サラサラ吹く風。 「…キス…シてええ?」 そっと近付く甘い香り。 幸谷君の匂い… 「ん…、」 目を閉じた私の瞼の裏に浮かんだのは、黄色いひまわり畑の中で、キスをする私と幸谷君の姿だった…。 想像… 空想… 現実… 触れる唇の甘さは、私をまた幸谷君でいっぱいにするのに十分だった。